今回は、3人の子供(8・5・3歳)と旅行したエバーグレーズ国立公園(Everglades National Park)についての記事です。
エバーグレーズ国立公園はフロリダ南部に広がる湿地帯でアメリカ最大の国立公園の一つですが、アメリカの南端、湿地帯という場所柄、子供たちと楽しめるのかなという疑問がありました。実際には野生動物の宝庫で、生態系や環境について学べ、考えさせられる素晴らしい場所でした。
このブログでは、
- エバーグレーズ国立公園について
- 子供と歩けるトレッキングコース
- ビジターセンターの様子
- 国立公園内の様子
などを紹介します。エバーグレーズに興味のある方の参考にしていただければ幸いです。
目次
エバーグレーズ国立公園について
エバーグレーズ国立公園(Everglades National Park)はフロリダ州南部にある湿地帯であり、1947に国立公園に認定され、1979年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。しかし、近郊都市からの生活用水の流入による水質汚染や地球温暖化の海面上昇の影響で、世界危機遺産にも登録されています。面積は約6,105平方キロメートルで、アメリカ最大の国立公園の1つです。
エバーグレーズ国立公園は、熱帯と温帯の交差点に位置しており、ワニ、ヘビ、鳥類、魚類など多種多様な生き物が豊富に生息しており、またフロリダピューマ(Florida panther)やナマティなどの絶滅危惧種の動植物の貴重な棲家でもあります。湿地や草原、マングローブなどからなる湿地帯特有の景観や植物の多様性も魅力の1つです。また、エバーグレーズの水資源は南フロリダの人々の生活や農業の水源となっており、動植物だけでなく人間にとっても貴重な存在です。
アーネスト F. コー・ビジター・センター
アーネスト・F・ コー・ビジターセンター(Ernest F. Coe Visitor Center)は、マイアミから車で1時間半程度の場所にある国立公園に入ってすぐの場所にある南側のビジターセンターです。
ここでは、エバーグレースの自然と歴史についての展示がありこの地域について学ぶことができます。公園の地図や売店、トイレなどがあるので、まず立ち寄ってみることをおすすめします。
アンヒガトレイル(Anhinga Trail)
アンヒガトレイル(Anhinga Trail)はおそらく、公園内でも最も人気のあるトレイルの1つで、アーネスト・F・ コー・ビジターセンターから車で10分の場所にあります。
アンヒガトレイルは、舗装された道路やボードウォークからなる、全長約1.2キロメートルのトレイルで、車椅子や子供でも歩きやすい場所になっています。特に、水の上にボードウォークがあるので、フロリダガーや大きなカメなどの水性生物を見ることができて、子供も楽しめます。
Pa-Hay-Okee Lookout
小さな展望台があるので、湿地を少し高い位置から見渡すことができます。湿地は平面なので、ちょっと上から見るのもなかなか難しいのですが、ここには260メートルのボードウォークと展望台があります。アーネストビジターセンターからは車で20分です。
シャークバレービジターセンター
シャークバレービジターセンター(Shark Valley Visitor Center)は、フロリダの西海岸と東のマイアミへ横断する41号線上にあります。ビジターセンターの建物から8マイル先に大きな展望台がありますが、展望台にはトラムツアー又は自転車、トレイルでのみアクセスできます(往復15マイル)。
ビジターセンターでアリゲーターに関するレンジャーの話を聞きました。アリゲーターは、鳥類や哺乳類、魚類、爬虫類などを捕食することで生態系のバランスを維持しています。また、アリゲーターの巣穴が他の動物の棲家になったり、水中の植物や動物を食べることで、養分や酸素を循環させたり、この地域にとってとても大事な生き物であることが分かりました。
我が家はトレイルを少しだけ歩いて引き返しました。トレイルの横は水路になっているので鳥や魚がたくさんいて、アリゲーターにもすぐに会えました。
水路にはハスの花が咲き、フロリダガーや亀が泳いでいるのがみえます。小さなエビも見えました。色々な種類の水鳥もたくさんいるので、鳥好きの人は特に楽しいかもしれません。
ビジターセンターのトイレはきれいですが、大自然の中にあるので、なかなかレベルの高いトイレです(水洗トイレではない)。
1月の連休の際に行きましたが、シャークバレービジターセンターの駐車場は満杯で、駐車場に入るまで30分以上待ちました。
我が家はタンパ方面からマイアミへの移動中にこのビジターセンターに立ち寄りましたが、この道路とその横に人工的に作られた運河がエバーグレーズの環境破壊を引き起こしている原因になっているようです。
道路はTamiami Trailという、タンパからマイアミまでエバーグレーズ湿地帯を横断する唯一の東西をつなぐ道路で1936年に全線開通しましたが、エバーグレーズの水の流れを阻害し、動物の移動を遮断する原因になっており、現在は少しずつ道路を橋化する工事を進め、改善しようとしているようです。
まとめ
エバーグレーズ国立公園は、見渡す限りの平らな土地で、他の国立公園に見られるようなダイナミックな動きや派手さはありません。ですが、ここに暮らす多様な生き物の生態系や壊れやすい微妙なバランスで成り立っている稀有な環境を守るためにも、より一層保護されなければいけないと強く思わせるそんな国立公園でした。
実際にその場所に行ってみるとより身近に感じたり、深く学べることがあり、子供にとっても大人にとっても、楽しく学びがある場所だなと思います。