今回は、イエローストーン国立公園を3人の子供(8・4・3歳)と子連れ友人家族と旅行した際の記事です。
公園内はゆっくりする暇がない〜というほど、見どころや野生動物がたくさんでした。この記事では、子供と楽しんだイエローストーンの観光スポットや、宿泊したホテル、アクセス、子連れの際の気をつけたい点を記載します。
目次
イエローストーン国立公園
イエローストーン国立公園は、ユニークな熱水と地質学的特徴の為に1872年に初めて国立公園として認定された場所です。今年(2022年)はイエローストーン国立公園ができて、そして国立公園の制度ができて150年の節目の年です。
イエローストーン国立公園はアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州の広大なエリアにまたがっています。
イエローストーンの子供と満喫したスポット
ルートと主な目的地
今回は、二日間の駆け足のイエローストーン観光です。その為、公園内中央付近のレイクイエローストーンホテル&キャビンズに宿泊し、1日目は北側、2日目は南側の以下の目的地に向かいました。
0日目
- ソルトレイクシティ空港からレンタカー
1日目
- ウエスト・エントランスから国立公園内へ
- マンモス・ホット・スプリングス(Mammoth Hot Springs)
- グランド・キャニオン(Grand Canyon of the Yellowstone)
- イエローストーン湖(Lake Yellowstone Hotel)
2日目
- オールド・フェイスフル(Old Faithful)
- グランド・プリズマティック・スプリング(Grand Prismatic Spring)
- グランド・プリズマティック・スプリング・トレイル(Grand Prismatic Spring Overlook Trail)
- サウスエントランスから出る
3日目
マンモス・ホット・スプリングス(Mammoth Hot Springs)
ロウアーテラスエリア
ウエストゲートから国立公園に入り、一番北側にある見どころです。温泉に含まれる炭酸カルシウム(石灰)が結晶化して固まった段々(テラス)が見られます。
車で回れるアッパーテラスエリアと、徒歩で見るロウアーテラスエリアがあり、私たちはロウアーテラスに行きました。駐車場からボードウォークが整備されていて、階段や少し傾斜のある道を登っていきます。
石灰棚に飲み込まれた立ち枯れた木が印象的でした。地下水の流れは頻繁に変わる為、表面の段々の形も変化していくそうです。
景色は素晴らしいのですが、暑い日で日差しも強く、末っ子ちゃんが歩かず抱っこだったので、抱っこで階段を登るのはとても疲れました。
Albright Visitor Center
すぐ近くの建物がたくさん建っているエリアに向かうとビジターセンターがあります。この一帯の建物は古く、ビジターセンターの建物は100年以上前に公園を守る騎兵隊の宿舎として建てられたものだそうです。
歴史や自然についての説明があり、動物の剥製の展示には小さい子供達が食いついて見ていました。
グランド・キャニオン(Grand Canyon of the Yellowstone)
イエローストーンにもグランドキャニオンがあります!イエローストーン川の浸食でできた渓谷で、いくつかの滝があり、渓谷の斜面は熱水の活動によって変色して様々な色が見えます。
イエローストーン湖
1日目はイエローストーン湖畔の「レイクイエローストーンホテル&キャビンズ」に宿泊しました。
夕日の時間にイエローストーン湖の周りを散歩しました。湖畔に降りるには急な斜面を登り降りする必要があり、小学生以上でないと難しいかと思います。静かな湖面と夕日で、空気も澄んでいるのでとても気持ちがよかったです。
オールド・フェイスフル(Old Faithful)
イエローストーンには500もの間欠泉があり、オールドフェイスフルはそのうちの一つで最も有名なものです。フェイスフルとは誠実な、信頼できるという意味で、噴出時間が一定のため名づけられたそうです。
直近の噴出時間は、ビジターセンターに表示されていますので、まずその時間をチェックしてから展示を見たりして過ごします。ホームページでも確認する事ができます。
イエローストーンオフィシャルページ
→間欠泉噴出時間(Current Geyser Activity)
プラスマイナス10分の誤差があると書いてあったので、15分前くらいからスタンバイしました。
予定時刻10分前から煙と水の噴出が始まりました。でもちょっとだけ吹き出て止まる、吹き出て止まるの繰り返しです。そして、予定時刻の11時になると豪快な水柱の吹き出しが始まりました。時間ぴったりでした!
私たちが見たのは11:00AMで、次の噴出は12:36PMということは、1時間36分間隔なのでしょうか。
グランド・プリズマティック・スプリング
有名なカラフルな水たまりでアメリカ最大の熱水泉です。
Grand Prismatic Spring Parking Lotに駐車して遊歩道を歩いていきます。(駐車場は混んでいて駐車するのに少し待ちました。)
道は一方通行で、グランドプリズマティックの前に、Excelsior Geyser Craterという泉を通ります。とても綺麗な青でした。
グランドプリズマティックスプリングがカラフルなのは、好熱菌(thermophiles)と呼ばれる目に見えない微生物によるもので、水の温度よって住める微生物の種類も違うため、このような色を作り出しているそうです。
訪れた日は良く晴れて風も適度に吹いている日でした。風がある方が湯気が運ばれて泉が良く見えるそうで、その点はラッキーだったのかもしれません。
スプリングの近くに行くと、風が吹くと熱い空気が運ばれてきて「暑いー」となり、そのすぐ後にはひんやりした空気が運ばれてきて「涼しいー」となり、熱いのか涼しいのか分からないという不思議な経験でした。
グランド・プリズマティック・スプリング・トレイル
グランドプリズマティックスプリングは、直径が113メートルもあるため、地上からでは見える範囲が限られています。そこで、全体を見渡せる場所にトレイルでアクセスする事ができます。
グランドプラズマティックスプリングの駐車場を出て、南へ少し行った場所の、フェアリー・フォールズ・トレイル(Fairy Falls Trail)の駐車場に車を止め、そこからトレイルを片道1キロほど進むと、グランドプラズマティックスプリングを見渡せる展望台(Grand Prismatic Spring Overlook)があります。
我が家の末っ子ちゃんはお昼寝で車に居ましたしたが、4歳と8歳の子供たちは頑張って歩き切りました。
バイソンの群れに遭遇
国立公園内は動物がたくさんいます。
グランドループロードを通り、キャニオンビレッジへ向かう途中、移動中のバイソンの群れに遭遇しました。百頭以上いそうな数、、道路横を通っていくので、車は停車して通り過ぎるのを待ちます。
体の大きいバイソンが車のすぐ横を歩き、その内側を子供や小さめなバイソンが歩いているように見えました。
公園内は動物がいると徐行したり車を止めたりするので渋滞も起こります。1日目にウエストエントランスを入ってすぐに、1時間以上の渋滞がありました。ブラックベアーが道路脇の斜面に居るということで見物渋滞でした。
行程の中で渋滞も発生する事も念頭にスケジュールを組む必要があります。
そのほかの見所の紹介
Gibbon Falls
滝の見晴らし台から見える一面緑の景色が素晴らしかったです。
Roaring Mountain
昔は噴出口から轟音が聞こえていたそう。今は音は聞こえませんでした。
Calcite Springs Overlook
足がすくむ程の高さの展望スポットですが、大昔の火山活動で作られた玄武岩の柱状節理が見えるのが面白いです。
Hayden Valley
野生動物を見るのには最適な場所と言われています。とても広びろとした綺麗な空間が広がっています。
山火事からの再生
イエローストーン国立公園では、自然現象の一つとして落雷などにより山火事も起きます。特に、1988年の大規模な山火事では、国立公園内の三分の一が燃えたそうです(基本的に人間が消火活動はしないそうです。)。そういった火災から自然が再生している様子も沢山見かけます。焼けたばかりの木の場所や、1、2メートルほどの木が生えている場所など、場所によって状況が違い、人間の手の加えられていない自然の再生を見る事ができるのもイエローストーンならではだと思いました。
レイクイエローストーンホテル&キャビンズ
今回の旅は友達家族と一緒に楽しみました。宿泊はレイクイエローストーンホテル&キャビンズのキャビンに泊まりました。
>>レイク イエローストーン ホテル & キャビンズ を Expediaでチェックする
>>レイク イエローストーン ホテル &キャビンズ を Hotels.comでチェックする
キャビンの部屋はとってもシンプルで、一つの建物に客室が2つあり、建物の前後に各部屋の入り口があるという造りでした。室内には必要最低限の物だけで、電子レンジや冷蔵庫は無く、コーヒーメーカーがあったのでお湯を沸かすことはできました。
この日は外食をしない予定だった為、お友達家族が持参した小さい炊飯器でお米を炊いて、レトルトカレーやカップラーメン、ウエストイエローストーンのスーパーで買った食材などを食べました。また、ビールはたんまり持ち込んだものの、冷蔵庫がない!という事態になりましたが、スーパーで氷の袋を買っていたので、それで冷やして美味しいビールを飲むことができました。なお、ホテル棟に行けば製氷器の氷は手に入れることができます。
キャビンは各棟が離れていて子供の騒音を気にする必要もなく、ドアを出たところで走り回ることもできるので、子連れにはとても楽でした。
ホテル棟はとても綺麗で落ち着いた雰囲気の建物でした。ホテルのダイニングルームの夕食はメニューが限られており、少し敷居が高い雰囲気でしたが、朝食はバフェのみで金額はそれほど高くなかったのでダイニングルームで朝ごはんを食べることにしました。お腹いっぱい食べて満足度が高かったです。
イエローストーン公園内は、食事ができる場所が限られておりしかも高いという事があります。公園内に宿泊する場合には高くてもホテルのレストランで食事をする、もしくは安く済ませるために持ち込むという事を事前に検討することをお勧めします。
ソルトレイクシティ空港からイエローストーンまでのアクセス
ソルトレイクシティ空港
今回は、ソルトレイクシティ空港を利用し、空港からイエローストーンへレンタカーで約5時間移動しました。イエローストーン周辺には空港が複数ありますが、どれも小さな空港で航空券がとても高い為、我が家ではソルトレイクの利用一択でした。
我が家は最寄り空港を夜便で出発し、2度乗り継ぎをしてソルトレイクシティ空港に到着しました。到着予定時刻は夜中の12時でしたが遅延があり2時に到着しました。
ソルトレイクシティ空港は24時間ではないので、空港内の全てのお店は閉まっておりゲートにも人はいませんでした。空港はとても大きい為(そしてとても綺麗)、荷物の受け取りバゲッジクレイムまで長い距離を歩いて疲れました。空港を利用する場合(特に夜)、簡易のベビーカーを持参すれば良かったなと思いました。
レンタカー
深夜到着のため2時まで営業しているAVISレンタカーで予約をしていましたが、飛行機遅延のためカウンターに到着したのは営業終了時間だったので、ちゃんと借りれるか心配しましたが、他にもお客さんが複数組いて時間を過ぎても営業していました。
レンタカーのカウンターはバゲッジクレイムから見える場所にあり、動線もスムーズで便利でした。
ウエストイエローストーンの町
国立公園のウェストエントランス手前の町「ウエストイエローストーン」は、宿泊施設やレストラン、ガソリンスタンドなどがあります。私たちは、町のスーパー「Food Roundup Supermarket」で食料や飲み物を買い込んでから出発しました。
ガソリンスタンドは国立公園内やウエストイエローストーンの町の手前の沿道にもありますが、町中のスタンドが安いと思います。
子供とイエローストーンを回る際の楽しい点と注意する点
楽しい点
- ビジターセンター
イエローストーン国立公園内にはビジターセンターが10個?とにかくたくさんあります。目的地ごとにビジターセンターがあり小さい子供向けの展示もあるので立ち寄るととても勉強になります。
- ジェネラルストア
メジャーなスポット周辺には大規模なジェネラルストアがあり、様々なイエローストーングッズだけでなく、スナックや飲み物、サンドイッチなどを買うことができる場所もあります。この便利さは「さすがアメリカトップの国立公園だなー」と感心する点です。
- 動物が沢山いる
車で移動中は沢山の動物を見かけます。特にバイソンは沢山居てこんなに多くの野生動物を見たことは無く、イエローストーンの自然の豊かさを実感します。
注意点
- 強い日差しと乾燥
9月上旬に訪れましたが、日中は暑く夜は寒いという気温でした。日中の日差しが強いので、帽子や日焼け止め、飲み水の携帯が必要です。
また、我が家の子供たちは乾燥肌で、帰る頃には全員肌がカサカサで唇もひび割れていました。想像以上に乾燥しているので保湿剤やリップクリームも持参した方が良さそうです。
- 公園内に宿泊する場合の食事について
イエローストーン国立公園内に宿泊する場合、食事をどこで取るかを事前に決めておく必要があります。ホテルのダイニングルームでは事前に予約が必要な場合も多いようです。ジェネラルストアでも購入できますが、値段も高いし栄養のあるものを購入できるとは限りません。子供の「お腹すいたー」にも対応できるように、ある程度の食料は持ち込む事をお勧めします。
- 公園内は携帯の電波がない
子連れ旅行者に限ったことではありませんが、公園内は携帯の電波がありません。紙のマップでも迷うことは無いと思いますが、ナビでGoogleマップを利用する際には、目的地を事前に一度検索しておくと、オフラインでもルートを出してくれます。
今回、お友達家族と一緒に旅行したので、車2台で連絡を取り合う手段として、お友達が子供のおもちゃのトランシーバーを持参してくれました!これがとっても役に立ちました!グループ旅行の際にお勧めです!
まとめ
子供とまわったイエローストーン国立公園について記載しました。とにかく見所が沢山で、しかも噴出口や渓谷、温泉、泉、動物と様々な種類の自然のダイナミックな動きを目にすることができるので子供も飽きる事なく見て回ることができると思います。そして、沢山の観光客が訪れるので公園内の設備やショップも充実していて大自然の中にいながら、ある程度不便なく過ごすことができます。さすがアメリカ随一の国立公園ですね!
イエローストーン旅行とあわせて行った、すぐお隣の「グランドティトン国立公園」についての記事はこちらからどうぞ。